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朗読に『作者の意図は何か?』は大切か
投稿日2017.07.14
朗読コラム  

わかろうとしないで

 

クラシック音楽を聴いて「クラシックは難解で良く分からない」とおっしゃる方がいます。

私にはこの「分からない」が、分からないのです。

音楽を「分かる」必要があるのでしょうか。

そして、どうなったら「分かった」と言えるのでしょう。

子供の頃、私の家では、クラシック、カンツォーネ、シャンソン、歌謡曲、演歌、落語、浄瑠璃、浪曲、、、、、、、といった多種多様のレコードから、毎日、取っ替え引っ替えいろんな音が流れていました。

そんな家に育ったせいもあるのでしょうか。

何を聴いても「分かる」とか「分からない」などという感想を持ったことがありません。

何を聴いても親近感があります。

 

 

遊んでいる人の前でも、悩んでしまうなんて。。。

 

朗読教室に来られる生徒さんに、かるいタッチの言葉遊びのような詩を課題にすると

「これ、どういう意味なんでしょう。意味が分からないのでどう読んだらいいか難しい」

と、おっしゃって、作品となかなか仲良くなれない方が多くいらっしゃいます。

 

みなさん、たいへん真面目ですので、筆者が、機嫌良く目覚めた朝に、ニヤニヤと鼻歌まじりに著したようなふんわりした作品を前にしてさえ、腕組みし、しかめっ面してしまうのです。

私はこれ、国語授業の悪しき産物だと思うのです。

遊び心を前にしたら、こっちも遊びましょうよ。

どういう意味か、より、どう遊んで読もうかな。。と自由に発想してみましょう。

 

 

 

同様に

「作者の言いたいことは何か」

という考察も、朗読するに当たり、全くしなくていいことはありませんが、何通りもの解釈が可能な作品に対し、果たして作者の真意に迫ることが、朗読表現にとって必須なのでしょうか。

 

私はそう思いません。

むしろ、作品に自分のいろいろな空想を絡めて、ついでにアナザーストーリーを加味してしまう、くらいのことをやってのけていい!と、思います。

 

朗読は学問ではありませんし、まして、流儀などありません。

 

こういうのが「朗読っぽい」などという「型」を感じておられるとしたら、はっきり申し上げて、それは先入観です。

 

本当は何のスタイルも存在しないのです。

 

どうか縛られないでください。

 

 

芸術を「分からせようとする」働きかけは、私たちの学校時代の学び方にあった気がします。

一例を以前のブログでも書きましたが、私たちが受けてきた国語の授業では、作品を自由に楽しむ機会より、正しく理解することに重きを置かれていた気がするのです。

しかも、その「正しさ」は実は作者の不本意だったりすることもあるのです。

 

以前のブログ「鑑賞するということ」

 

 

少なからず柔軟な発想を削がれるように統制されてしまった私たちは、ちょっとは縛ってもらったほうが楽ってこともあるみたいですね。

お気持ちは分かります!笑

でもね、また、時間をかけて一緒に、やわらか頭を取り戻しましょうよ。

 

朗読は、いや、なにごとも老成

 

重度の認知症にかかっている後期高齢者の方が多く入居されている老人ホームで、ごく読みやすい短い文を朗読して頂くことがあります。

激動期を生き抜き、数え切れないご苦労をされて今がある方達です。

その方たちが朗読されると、一作者の想いという次元を超えた、もっとずっと尊い秘密が隠されているような作品に仕上がります。

私には殆ど完璧、と思える読み方です。

読んでくださる高齢者の方々には、作者の意図を汲もうなどと意識する気持ちも、上手にやって褒められようなどいう邪心もありません。

 

気ままで自由で、脱力したリズムや速度。

秘めやかで、しわがれていて、温かくて、安定した声の質。

すーっと心に入ってきます。真似しようと思ってもできません。

 

 

私もいつか人の心に沁み渡る朗読にたどり着けるのでしょうか。

もしその日があるとしたら、それは「こうあるべき」というがんじがらめの人生から、解き放たれたとき、はじめて到達できるのかもしれません。

 

 

 

季節の絵本も用意してお待ちしています

 

 

 

※このコラムは不定期に更新しています。

 

 

 

次回予告

「朗読するときの声色」

「自分に限界を作ってしまわないで」

 

 

などを予定しています。

 

 

 

 

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