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投稿日2017.04.9
お知らせ出張レッスン・講座  

 

 

 

 

 

 

 

 

「話す」

何気ないこととして捉えていますか?

ひと昔前なら「色の白いは七難隠す」なんて言いましたが。。。

 

私は見せかけより、その人を綺麗に見せるのは、日頃からの「話し方」だと思っています。

 

「話し方の綺麗は七難隠す」

 

話し方に気を配るのは、流行りの服で着飾ったり、アクセサリーを付けたりするのとは違います。

 

いわば、清潔なハンカチを、毎日持って出かけるようなものではないでしょうか。

外から見えないところだけれど、きちんとしておく。

そう、身だしなみだと思います。

近頃、電車の中や、歩いているときに、若いお母さんとお子さんの会話、子供たちの会話が耳に入り、びっくりすることがあります。

 

お母さんは、お子さんに、まるで友達に話しかけるかのように

 

「〇〇じゃ〜ん?」

「まじで〜?」

 

小学生にも満たないお子さん同士は電車の中で

 

「これ、やばくね?」

「まじやべぇ」

 

 

 

どんなに可愛くめかし込んでいても、この話し方ではげんなりです。

 

 

「話し方の綺麗は七難隠す」

 

の真逆ですね。

 

子供のうちに、綺麗な話し方を身につけなければ、必ず苦労する時が来るでしょう。

子供たちの鏡は大人です。往来や電車の中など、人前では、誰に聞かれても不快にさせない綺麗な言葉を使いましょうね。

 

特別講座第二弾のお知らせです。

朗読の中から学ぶコミュニケーション術と、アナウンサーから学ぶ話術。

この機会に、普段の身だしなみを見直してくださいね。

 

 

お問い合わせは、ワケイシヲリまで。

 

 

 

 

投稿日2017.04.2
おすすめの本  

私の好きな本

小林秀雄「作家の顔」(新潮文庫)

より、「中原中也の思い出」

 

汚れつちまつた悲しみに……

 

汚れつちまつた悲しみに
今日も小雪の降りかかる
汚れつちまつた悲しみに
今日も風さへ吹きすぎる

 

汚れつちまつた悲しみは
たとへば狐の革裘かはごろも
汚れつちまつた悲しみは
小雪のかかつてちぢこまる

 

汚れつちまつた悲しみは
なにのぞむなくねがふなく
汚れつちまつた悲しみは
倦怠けだいのうちに死を夢む

 

汚れつちまつた悲しみに
いたいたしくも怖気おぢけづき
汚れつちまつた悲しみに
なすところもなく日は暮れる……

 

      
        (中原中也「山羊の歌」より)

 

「悲しみ」が「汚れる」?

 

汚れつちまつた悲しみに

 

若いうちは、言葉遊びのようにしか感じられなかったこのフレーズ、歳を重ねた今では、ひとたび口にすると、ダム決壊のスイッチが入るように泣けてしまいます。
詩人が吐いた言葉を言い換えるのは気が引けますが
「汚れる」とは、つまり「こじらせた」とでもいうことでしょうか。
悲しみは、等しく誰にも降りかかるが、運命には時折いたずらがあり、抜け出す契機が、誰にも等しく与えられているとは限りません。
中也のたった30年の生涯は、喜びを取り戻すには時間が少なすぎたようで、その晩年は、あまりにも寂しい。

 

小林秀雄は中也の死から約二ヶ月後に、詩「死んだ中原」の中で

 

君に取り返しのつかぬ事をして了つたあの日から
僕は君を慰める一切の言葉をうつちやつた

 

としている。

 

ともに天才である小林秀雄と中原中也の関係については、一般人によっても、あまりに様々な考察がなされているが、私はこれ以上彼らを詮索したくないような気がしており、ここでは省きたい。

 

鎌倉比企ヶ谷妙法寺境内に、海棠の名木があったーー

 

 

 

 

 

 

こう書き出される「中原中也の思い出」は、それから尚12年が経ってからの随筆である。
ここには「取り返しのつかぬ事」などという、懺悔や後悔の文言は使われておらぬが、だからこそ尚とでも言うのか、終始そこはかとなく小林の慚愧の念で覆われている。

若さには「誤ち」があり、その先には「罰」も「後悔」も「更生」ある。

 

 

 

そして、まだその先だって。

どれもこれも、生きていればこそだ。

 

 

 

 

中也がその先に何があるのかも知らずに、抱えきれない汚れた悲しみに翻弄されたまま、旅立ってしまったことが、私はどうしてもつらくてならない。

 

 

2017年4月1日 鎌倉散策「本妙寺」にて

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