朗読稽古屋ことつぎ

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世田谷区野毛にある
ウエムラアキコの朗読教室

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大つごもり

投稿日 2024年12月10日(火)

ことつぎの生徒さんにはどなたにも

樋口一葉「大つごもり」

を8回に分けて朗読して頂いています。

話の佳境は題名通り大晦日にあります。

大晦 おおつごもり

【三省堂 新明解 語源辞典】

一年の最後の日。おおみそか。

「つごもり」とは「月こもり」、すなわち月が隠れてみえなくなること。暦が太陰暦であったため、月末には月が隠れ、月の初め(=ついたち[月立ち])には出始める。

「大(おお)」を付けたのは月の終わりだけでなく一年の終わりだということを強調するため。

カレンダーは最後の一枚に。

今年も残り少なになりました。

近くの街は華やいでいます。

あっという間の一年ですが、いろいろありました。

幸せなことも数々あったけれど

つまらないこともね……。

やれやれ……

ため息をついていたら、ご近所のかわい子さんから甘い蜜柑のプレゼントが届きました。

今年近くに越していらした御一家のご姉弟さん。

外で会うと挨拶してくれ、愛くるしいったらありません。

顔も声もふにゃふにゃになってしまいます。

目下、私を癒してくれるナンバーワンの存在なのです。

樋口一葉「大つごもり」の主人公お峯は両親がありません。

叔父夫婦に引き取られ、実の子のように可愛がられました。

従兄弟の三之助とは、本当の姉弟のような、いえもしかしたらそれ以上の仲良し。

互いを「姉さん」「三ちゃん」と呼び慈しみ合っています。

せわしい気分の時こそ朗読したくなるような心が温まる一作です。