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教室では一年ほど前から朗読前のトレーニングとして「高速音読」の教材を導入しています。
明治文学や古典文学など、初見では少々音読しづらい作品を専用教材にしています。

まず三回連続で原文を素早く読み、それからオリジナルの現代語訳を通常の速度で朗読してもらいます。
意味をしっかり理解できたところで、再度、今度はゆったりと原文を朗読するという流れです。

独りで読破するには気後れするような「和文体」「和漢混交文（わかんこんこうぶん）」「雅俗折衷体（がぞくせっちゅうたい）」などの文語体も、高速音読してから読むと比較的内容が理解しやすくなります。
また、普段言い慣れない言葉に触れることで反応する能力の向上も期待できます。

教室では、非常に早く読める人で１分、高齢の方で１分４０秒程度で読める分量の高速音読教材を揃えています。
現在教室では小学生から七十代後半の方が、この教材に取り組み滑舌の維持に務めておられます。

でも、私の一番の願いは、失われつつある日本の多彩な言葉を知っていただくことです。